2017.08.08
海外のお土産は高濃度のフッ素が入った歯磨剤とチョコレートの組み合わせをいただくことが多かったのですが、日本国内でも、高濃度のフッ素入り歯磨剤を買えるようになりました。
フッ素は濃度が濃くなるほど、虫歯の予防効果が高まります。
唾液検査で虫歯のなりやすさのリスクを知って、簡単に予防できる方法を担当衛生士にお尋ねください。
2017.06.27
患者さんと歯科衛生士を繋ぐ、システムの導入を検討していた際にお世話になった、株式会社プラネットの中川さんがFacebookでシェアしていた記事です。
国会における歯科医療についての質疑応答〜安部総理、塩崎厚労大臣、山田宏議員
https://www.whitecross.co.jp/articles/view/569/0
口と全身の健康の関係についての話題が、国会でも取り上げられました。
山田宏議員が杉並区長の時に実施してきたことと、企業の取り組みが報告されています。
安部総理が、むし歯で歯科に頻繁に通院しているのは、予防歯科の勉強会に出ている歯科医療従事者の間では、有名な話。
歯がなくなる原因は、むし歯と歯周病が75%なので、「むし歯と歯周病にならないように歯科に通う」ことが、普通のこととなるように、安部総理も、むし歯治療が終わってからも、健康を維持するために歯科に通院して頂きたいと思います。
2017.06.13
酒田で熊谷先生にコミュニケーション・ギアのサイトを教えて頂いてから、患者さんへの予防の説明がしやすくなりました。
コミュニケーション・ギア
http://www.c-gear.net
上の図は、第一大臼歯の生涯を図に表したものです。
6歳で乳歯の後ろに生えてくるので、「六歳臼歯」とも呼ばれます。
生えたての歯は柔らかいので、かみ合わせの溝がむし歯になりやすいです。
リスクの評価をせずお口の中の環境も整えないまま、茶色くなっているからと削ってしまうと、
また、むし歯になって再治療が繰り返されます。
だいたい7年から8年周期で再治療を繰り返すと、残念ながら、3〜4回目の治療で抜歯になります。
では、その抜歯理由はなんでしょうか?
むし歯と歯周病が75%なので、むし歯と歯周病にならないように歯科に通院すれば歯は守れるのです。
では、むし歯と歯周病を防ぐためにはどうすればいいのでしょう。
細菌のかたまりであるバイオフィルムは、こすらないと落ちません。
むし歯と歯周病を防ぐには、Point1原因の除去とPoint3継続的なケアは、患者さんご自身で行って頂きますので、私たち歯科衛生士がケアの質を向上させるお手伝いをします。
お口の中の環境を整えてから、このようなセラミックの治療を受けていただくと、むし歯にもなりにくく若々しい口もとになります。
(後ろから2番目。天然の歯のように見える第一大臼歯は、当院の歯科技工士が作成したセラミックの歯です。)
予防ばかりのブログになっていますが、当院は審美治療をメインに行っております。
2017.06.06
むし歯予防デーの日曜日。
井上和さんのプラークコントロール「人間はなぜ歯を磨くのか」セミナーを受講しました。
プラークコントロールとは。
プラークコントロールは、歯に付着したプラーク(歯垢)の量を減らすことです。
プラーク中の細菌が産生する「酸」や「毒素」が虫歯や歯周病の主な原因となるため、プラークコントロールをしっかりと行って細菌の数を減らせば、虫歯や歯周病を予防・改善させることができます。
むし歯と歯周病の原因である、プラークはこのように歯の表面についています。
残念ながらプラークは、こすらないと落ちません。
病気の原因を落とさないと、病気は治りません。
しかも、私たちがお手伝いできるのは、3ヶ月に1度通院していただいている場合、365日のうちの4日。
約1パーセントの時間ですので、残りの99パーセントの時間は患者さんご自身が質の高いプラークコントロールができるようになっていただけるように、歯周治療を行っている時から、歯ブラシや歯間ブラシ、フロスの練習の時間を多く取らせていただいています。
いろんな道具が使えるようになると、お口の中が必ず変わってきます。
フロスのオススメは、郷ひろみさんも愛用しているという、株式会社オーラルケアのフロアフロス。
唾液を含むと膨らむので、プラークがごっそり取れます。
1度使うと手放せません。
2017.05.29
山形県酒田市で開催された、オーラルフィジシャンセミナーに参加し、3回目の最終回の今回は、患者さん10名の症例発表を行いました。
普段のプレゼンでは、初診から検査、治療終了までの10症例を作ることはなく、検査結果などのデーター分析を行ったりしたので、今までで1番大変なプレゼン作りとなりました。
「永久歯は28本(親知らずが4本生えていると32本)なんだから、患者さんの歯を、80才で28本残せることを目指しなさい。80才で20本ていうのは、手や足の指が足りないのと同じ。」
日本の保険治療で行われる銀歯の被せ物は、7〜10年で再治療に至る可能性が高いというデータがあります。
残念ながら、虫歯になった時に歯科に来院し、歯を詰める・被せるだけの修復治療を3〜4回繰り返して抜歯になるケースが殆どです。
厚生労働省が6年に1度行っている、「歯科疾患実態調査」を見ると、被せ物の治療を行った歯が抜歯されるポイントは45才で、それ以前に治療を繰り返すサイクルに入っている可能性が高いので、80才で28本(全部自分の歯)を目指すには、45才よりももっと早い時期からの「歯を守るためのメインテナンス」が必要となってきます。
一般的に「クリーニング」と呼んでいる、歯のそうじでは、「歯を守るメンテナンス」はできません。
ご自分のお口の中の状態を唾液検査と歯周病の検査を行って、隠れたリスクを知っていただき、ご自分のリスクに合ったメインテナンスを受けて、一緒に8028を目指しましょう。
2017.05.25
歯科衛生士ミーティングの後、全員で口腔内規格写真撮影の練習をしました。
写真を撮影すると、鏡でも見えない歯の裏側まで見えるので、患者さんの歯磨きの苦手な場所がわかります。
写真の撮影は片手で一眼レフを持つため、カメラの重さに慣れるまでが、まずひとつめのハードルです。
ふたつめのハードルは、下の歯の裏側(舌側)を撮影をクリアーすると、自分のクセが出てきます。
自分のクセを見つけて修正すると、誰が撮影しても同じに撮れる口腔内規格写真になります。
コツをつかむと簡単に撮影できるようになります。
ただただ練習するしかないので、今後も勉強会を続けていきます。
2017.05.09
ご夫婦の患者さんが、虫歯ができて来院されました。
「とても高い歯磨き剤を使っているのに、何でむし歯ができるのだろう?」と疑問に思われていたので、
「どうしてむし歯ができるのか原因を調べましょう。」と唾液検査をお勧めしました。
むし歯や歯周病は細菌感染であり、歯周病の重症化には、遺伝子も関わっています。
もし、ご自分が歯で困っていたら、ご家族も将来、歯で悩む可能性があります。
むし歯と歯周病は原因を知って、しっかりとその原因を除去できれば、予防が可能な病気ですので、
当院では、「隠れている原因(リスク)」を見つけることをおすすめしています。
唾液検査は、まったく痛みがなく、味のしないガムのようなパラフィンワックスを、5分間咬んでいただきます。
①5分間の唾液の量を調べます。(唾液はたくさんの作用があるので、お口の中で、とっても重要な役割を果たしています。)
②プラスチックのスティックで舌の上に落ちたきた、むし歯のきっかけになるミュータンス菌を採取します。
③酸性になったお口の中を唾液が中和させる力がどれくらいあるのか、リトマス試験紙のような色が変色する紙の上に唾液を1滴垂らして5分間の色の変化をみます。
④寒天の培地に唾液をかけて、むし歯の進行させる菌を調べます。
むし歯菌の2種類は、お口と同じ環境で培養しないと結果が出ないので、
結果については、次のお約束の際にお伝えしていきます。
ご夫婦の唾液検査の結果は、また次回。
2017.05.02
むし歯の予防にはフッ素が有効ですが、最近テレビのCMで「歯周病予防」「歯周病に効く」をうたっている商品が多く出回っているので、歯周病用の歯磨剤を1,000円以上出して購入されている方が、とっても多くびっくりします。
先日いらしたご夫婦は、2つで10,000円ぐらいの歯磨剤を使っているので、「それを使うより、歯科に来て歯磨きの練習と、磨けない場所を綺麗にしましょう。」というお話をさせていただきました。
むし歯の予防・歯周病の予防にも、「原因除去=プラーク(歯垢)除去」が一番で、歯磨き剤に含まれる成分の強い科学的根拠もないので、高額な歯磨き剤を使う必要はありません。
歯磨き剤も、お口の中の症状に合わせて使い方のコツがありますので、何を選んだらよいのかわからない場合は、どうぞ、ご質問下さい。
お口の中の乾燥に悩まれている場合は、こちらのバトラーSGシリーズがお勧めです。
2017.04.25
先週末は、現在発売中の週間文春。
「歯周病最新対策マニュアル」の著者。
吉野敏明先生の量子物理学を用いた東洋医学と西洋医学の包括的治療」セミナーに参加しました。
西洋医学では、健康か病気のどちらかしかなく、それに加え日本の健康保険の仕組みは、病気になった時に保険料が給付される「疾病給付」なので、病気の人が量産され国民医療費も増加するという現状が起こっています。
ワシントン大学元教授 のロイ・ページ先生は、「う蝕も歯周病も本来まれな疾患」だと言われています。
ただ、むし歯の穴を埋めるだけの対処的な治療だけ行っていると、歯を失うだけでなく、認知症のリスク、寝たきりになるリスクが増加します。
むし歯の穴があく前には、前段階があります。
東洋医学でいう「未病」の状態。
歯の表面から、ミネラル分が抜け出した「脱灰」と呼ばれる状態です。
むし歯になる要因の1つに、食生活がありますが、チョコレートやアメを食べていなくても、炭酸飲料水やカルピスには、大量の砂糖が入っています。
砂糖をたくさん摂っていると、血糖値の上昇が起こり、糖尿病のリスクが上がります。
唾液検査をして、むし歯を避けられる可能性を調べることで、他の隠れている病気も見つけ出すことができるかもしれません。
歯科は、「痛いところ。苦手なところ。」と思われがちですが、定期的なメインテナンスに移行すれば、痛いことは何もありませんので、上手に歯科を利用して下さい。
2017.04.11
前回からの続きです。
LDLコレステロール値が高いと起こる病気は、何があるのだろう?と思い、調べてみました。
コレステロールは人間の体に欠かせない脂質のひとつですが、増えすぎると血管壁に蓄積し、動脈硬化の原因となります。コレステロールには、悪玉(LDLコレステロール)と善玉(HDLコレステロール)があります。
悪玉が血中で過剰に増えるとコレステロールが血管壁に蓄積し、血管を詰まらせたり、動脈硬化を進行させます。
そんな動脈硬化は、静かなる殺し屋(サイレン卜・キラー)とも言われています。それは「動脈硬化そのものには自覚症状がない」からなのです。人によっては、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞を起こして初めて動脈硬化に気づくということも…。最悪の場合、治療を受ける機会のないまま、亡くなる方もいらっしゃいます。
歯科で扱う病気。
歯周病も動脈硬化の原因と考えられてるので、歯周病を発症しLDLが高い患者さんは要注意です。
動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、別の因子として歯周病原因菌などの細菌感染がクローズアップされてきました。
歯周病原因菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)が出来血液の通り道は細くなります。
プラークが剥がれて血の塊が出来ると、その場で血管が詰まったり血管の細いところで詰まります。
口の中も綺麗に保つことが大切ですね。
シオノギ製薬のHP
http://www.shionogi.co.jp/wellness/diseases/dyslipidemia.html
日本臨床歯周病学会のHP
http://www.jacp.net/perio/effect/