2016.08.08
先週、患者さんから質問が多かったので、今回は「口臭」についてです。
口臭は、歯周病など治療が必要な疾患が原因となっている「病的口臭」、疾患を伴わない「生理的口臭」、にんにくなどの匂いが強い食品を食べた時に発生する「食品由来口臭」の3つに分類されます。
生理的口臭は、舌に付着している汚れや唾液中のたんぱく質が、口腔内の細菌によって分解される際に口臭成分を発生するために起こるもので、程度の差はあってもほとんどの人に見受けられるものです。
口のなかは湿気があって温度も高いため、食べカスなどがたまると雑菌がはびこり、臭いを発しやすい環境になっています。ふだんは唾液の抗菌作用によって、口臭もおさえられています。ところが起床時や空腹時には唾液の分泌量が減るため、いつもより口臭が強く感じられます。
病気のなかでも、もっとも口臭の原因となりやすいのは、虫歯と歯周病です。じつは慢性的な口臭の原因の9割は虫歯と歯周病といわれるほど。つまり口臭を気にするなら、虫歯と歯周病を防ぐためのオーラルケアこそがもっとも重要なのです。
グリコ健康科学研究所HPより